今度の日曜日は、「光の饗宴 ―日本画とピアノで見るきらめき―」があります。「光」に焦点を当てた選曲で、京都画壇の作品と相性が良い(と勝手に思っている)近代フランスの作品、セヴラック、ドビュッシー、ラヴェルの作品をおもに演奏します。
昔からバルトークやシマノフスキには強く惹かれましたが、フランスの作品にはあまり興味を持てなかったおかげで(それは大いに反省すべきところですが)、ここ数年ほとんど独学で取り組んできました。ドビュッシーには早い段階でシンパシーを感じ、とくに前奏曲集と練習曲集からは得るものがとても多かったです。ラヴェルに関しては、少しずつレパートリーにしながらも、どうしても確信が持てませんでしたが、今回オンディーヌをさらっている途中からだんだん糸口が掴めてきました。
あるとき学生さんから、ドビュッシーとラヴェルの違いは何だと思いますかと尋ねられました。わたしが常々思うのは(あくまで私見ですが)、ドビュッシーは音の感触はあたたかいけれど音楽は冷静である、ラヴェルは音の感触は冷たいけれど音楽は熱いパッションが流れている、ということです。ラヴェルのピアノ演奏に対する、学生時代の成績評価には、「感情に走りすぎる」などの文言が並び、わたしはやっぱり!!と納得したのでした。ラヴェル自身、ドビュッシーとは「本質的に違う」と述べているように、互いに影響を受けながらもその性質はかけ離れているように見えます。ラヴェルの非常に細かく緻密に書かれた音の動きを見ると、確かに集中力と指先の確かなコントロールが必要になりますが、音楽としてはおおらかで、テンポ・ルバートの作曲家だと思います(対してドビュッシーは、動きが欲しいときにtempo rubato と書きます)。オンディーヌも、水面にちらちらと映る光、オンディーヌの歌声、情念、どれをとっても画一的なところは一切なく、パッションに溢れた曲です。
人前で演奏するのは初めてですが、少しワクワクしています。ラヴェルの作品は「夜蛾」「鐘の谷」「オンディーヌ」「水の戯れ」を弾きます。