来週に迫った「大阪クラシック2024」のリハーサルが始まっています。
初日の9/8に演奏するのはシューマンの《ピアノ四重奏曲 変ホ長調 作品47》です。大阪フィルの尾張拓登さん(ヴァイオリン)、一樂もゆるさん(ヴィオラ)、近藤浩志さん(チェロ)という素晴らしいメンバーと共演させていただきます☆
この曲は、初めて取り組む曲で、決まったときはとても嬉しかったです。アンサンブルの難所は多々ありますが、爽やかな風が吹くような、まさにこの残暑を吹き飛ばしてくれるような曲です。
わたしは、この曲はシューマンの、シューベルトへのオマージュなのではないかと思っています。この曲のもっとも美しい場面のひとつ、第3楽章で弾かれるヴィオラのソロとヴァイオリンのオブリガート。そのピアノ・パートはシューベルトの歌曲「セレナーデ」(白鳥の歌より)と同じ音型で奏でられます。あちらは短調ですが、切々と歌われるメロディーからは、どこか似た色合いを感じます。また、第2楽章のスケルツォは、シューベルトの歌曲「糸をつむぐグレートヒェン」とよく似ています。歌曲の出だしのピアノ・パートは糸車の回る様子を表しており(シューマンのほうも、回転する音型で始まります)、その後愛する人を想い「口づけ!」と叫ぶと、糸車を回す手は止まり放心状態に陥ります。シューマンもまた、伴奏の動きを止め、恋い焦がれるシーンがあるのです。
これらはわたしの個人的な見解ですが、そんなことを考えながら楽しんで弾いています。
演奏会は9/8(日)中之島の中央公会堂、中集会室にて、19:30開演です。ご興味のある方はいらしてください🎶