出演した3公演が無事に終わりました。大勢のお客様が聴きに来て下さって感謝感激です。
大阪クラシックはなんと今年が20回目だそうです。クラリネットの船隈慶さん、チェロの近藤さんとご一緒しているトリオKは、今年で10回目。ベートーヴェンの街の歌とブラームスのクラリネット三重奏曲を何度も共演させていただいています。3人とも歳を重ねて、落ち着いた音楽になる…のかと思いきや、意外とだんだんと情熱的になったり自分たちの中の若さに気付いたりした今年のブラームスでした。音楽で通じる3人の対話が、とても楽しいです。
フェニックスホールでは、今年も近藤さんのリサイタルがありました。何度もリハーサルを重ねたブラームスのソナタ2番ですが、そのリハーサルも吹っ飛ぶような気付きを、本番では味わうことができます。終楽章は、シューベルトのような素朴さを表現しようと議論しました。あまり聴かれない解釈かもしれませんが、ヘ長調という調性、フェニックスホールの美しい響きも相まって、ひとつの解を提示することが出来たように思いました。
それにしても、お客様のなんとあたたかいこと。大阪の皆さんの、「こんにちは!」と言うと「こんにちは〜!」と客席で大声で返事して下さる雰囲気がとても好きです。期間中は、街を歩くと「良かったです」と声を掛けて下さる方もちらほら。演奏中も、じっと耳を傾けて下さっているのがわかります。
そしてスタッフの皆さん。テキパキと仕事をされて、この方たちの支えがあってこそ、わたしたちは気持ち良く演奏出来ているのだなあと、感謝しかありません。大阪クラシック、末永く愛されるイベントでありますように。