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ブラームスのチェロ・ソナタ

奈良・富雄にある素敵なサロン、アートホールティンブレにて、近藤浩志さんのリサイタルがありました。曲目はR.シュトラウスの《ロマンス》とブラームスの《チェロ・ソナタ第2番》です。隠れた名曲も、言わずと知れた名曲も、近藤さんの手にかかると唯一無二の演奏になります。

ブラームスの第2ソナタは、第1ソナタからかなり時を経ていて、技術的にも高難度のものが求められます。ブラームスのテクニックは、エチュードからも分かるように独特で、とくに指を広げながら音域を移動する箇所が多く、わたしのような一般的な大きさの手は、準備運動を入念にしないと怪我に繋がるのでは、と危惧しています。

リハーサルでは2人でフレーズ構造をあれこれ議論しました。ブラームスというと、その曲調から古典的な見方をされることが多いかもしれませんが、よく見るととっても斬新。バラバラのパズルをはめていくようなところに、面白さを感じました。個人的にはシェーンベルクへの道筋がはっきりと見えたのが収穫でした。そのような景色を見せてくださる近藤さんに感謝です。

実は9月にある今年の大阪クラシックは、ブラームスのチェロ・ソナタ、クラリネット・トリオ、ピアノ・カルテットを弾くので、まさにブラームス三昧。とても楽しみにしています。