ブログ

Blog
  1. Home
  2. /
  3. ブログ
  4. /
  5. 松平頼則さんの子守唄

松平頼則さんの子守唄

いつの間にか、友人が立ち上げたCoRe Kyotoの芸術副監督に昇進し、YouTubeで動画を公開していくことになりました。

初回は大澤壽人さんの丁丑春三題(ていちゅうはるさんだい)、松平頼則さんの子守唄集です。

子守唄集は、わたしにとっては松平さんの出発点であり、さまざまな民謡、手鞠唄や子守唄を収集した、和製バルトークともいえる松平さんの面目躍如たる作品です。

松平さんの練習曲集を完走したわたしは、少しは松平さんの難しさを語る権利があるかもしれません。難しさというと、指が速く回るとか、華麗に重音を弾きこなすとか、想像される方が多いと思いますが、その類ではありません。一例を挙げると、右手と左手で調性が異なる(しかも片方はシャープ系、片方はフラット系)、そして刻々と調性が変化していく…。じわりじわりと頭の中が混乱し、手は迷子になっていく。精神はすり減り、時間とともに追い詰められ、写真の中の松平さんがニヤリと笑う…。

なんていうのは、練習曲集の話ですが、この極々シンプルに書かれた子守唄集にも、その片鱗が現れています。正直なところ、第11曲の偶然性、第12曲の4声のフーガには苦労しました。第11曲は、子守唄の旋律に対し、3パターンの伴奏があり、各小節ごとにパターンを変えて、加えて旋律自体も順序を変えて繰り返す、というもの。いったい幾つの演奏パターンが考えられるのか、どなたか計算してもらいたいくらいです。弾いているうちに、今自分がどこを弾いているのか分からなくなるので(自分の無能さに愕然としつつ)、全てを予め決めて書き出したい誘惑が沸き起こりましたが、そうすると偶然性が失われ、この曲の意味がないので(笑)何とかかんとか頑張りました。しかしその不思議な世界は表現できたように思います。ご興味のある方は覗いてみてください。

 

新着ブログ

サイト内メニュー