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松平さんの誕生日

5月5日は松平頼則さんのお誕生日。ということで、CoRe Kyotoのディレクターさんから「平曲のパラフレーズの以前のライブ録音をYouTubeで公開しませんか」とのお申し出が…。即答で断ろうと思いましたが、とりあえず録音を聴いてみることにしました。なんと言っても、当該の演奏会があったのは2016年、10年も前のことです。そして、《平曲のパラフレーズ》は、松平さんの集大成ともいうべき作品《美しい日本》の中の一曲です。当時わたしは、松平さんの作品は子守唄をわずかに弾いた程度でしたが、松平さんの特集を組んだ演奏会への依頼が舞い込んだのです。さらに問題は、当時はフランスもののレパートリーを開拓し始めた直後で、ラヴェルもろくに弾いていなかったときでした。松平さんの作品を弾くには、そこらへんの音の感覚を身につけておくことは大切なのですが…。

ある作曲家に取り組むとき、2通りのやり方があると思います。1つは、習作を含めて、若い頃の作品から順に取り組んでいくこと。これは作曲家の思考をたどる旅にもなりますし、理解が深まると思います。しかし、もう1つ、その作曲家の代表作や集大成から取り組むことも一定の効果があるように思います。なかなか、ベートーヴェンのソナタを後期のソナタから始める人はいないかもしれませんが、それとてベートーヴェンの発想の自由さ、音響の自在さを先入観なく感じることができるかもしれません。ドビュッシーの作品を、練習曲集や前奏曲第二集から取り組むのは、ピアニスティックな面で効果的かもしれません。松平さんの作品を、平曲のパラフレーズから始めるのは本当にリスキーですが、録音を聴くと、荒削りで多々問題はあるものの、直感で捉えて弾いていて、これはこれでひとつの解なのかも?と思えてきました。

そういうわけで、まぁいいか、10年前に頑張った証、として公開することになりました。30分弱ある大曲でございます。次に弾くときは理解を深めて、また別の魅力を表現したいと思っています。

 

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