先週、CoRe KyotoのYouTubeチャンネルの動画を録りました。曲目は松平頼則さんの《16の小曲》、湯浅譲二さんの《ドのうた》他です。
松平さんの《16の小曲》は、子守唄や手鞠唄などのいわゆる童歌を題材としています。旋律に対し、半音の響きや、さまざまな音型が絡み合う、とても面白い曲集です。最後の方は、うたのリズムを用いて12音技法だったり、奏者自身に弾く順番が委ねられる偶然性だったり…という実験(遊び)も見られます。
弾いていると、こうした童歌は、わたしたちの細胞レベルで根付いているなあと思います。わたし自身が幼い頃に母に歌ってもらった子守唄や、友だちと遊んだ手遊び歌や「花いちもんめ」…懐かしく思い出されます。日本語の、のっぺりした語感は外国のものとは違うことでしょう。外国の子守唄といえば、海外ドラマ「ビッグバン・セオリー」の中でシェルドンがペニーにせがむ《soft kitty》を思い出しますが、子音の響きにより日本のものとは異なる印象を与えます。テンポ感も、メトロノームでは表せるものではありません。そういえば、花いちもんめって現代の子どももやるんだろうか?最近あまり目にしなくなりましたが…。
外国の作品を弾くということは、こういう細胞レベルのことにも想像力を働かせる必要がありますが、気付くことは難しい。幸い、今はYouTubeなどで検索すれば、民俗的な音楽や土着的な踊りも目にすることが出来るので、恵まれているのかもしれません。
前に中国にツアーに行ったとき、中国人の方が何気なく歌った鼻歌が、あまりにも「中国」で衝撃を受けたこともありました。独特の節回し、軽快なテンポ感、鼻にかかったような発声。そのときは、中国人の前で、中国のピアノ曲をやるのは躊躇してしまいました。
その意味では、松平さんの曲は、安心して歌える曲です。